タナカ新聞

タナカ新聞

関市地域おこし協力隊 上之保地域担当の田中が上之保地域の話題を取り上げて新聞を発行しています。

*波多野敬三さん裏山ツツジ見頃* 第5号①

 

鳥屋市をツツジでいっぱいにしたい

 

岐阜県関市上之保鳥屋市ツツジ

管理している波多野敬三さん=関市上之保鳥屋市田尻集落にて

 

 

 新緑が美しくなりつつあるこの時期。4月18日、鳥屋市地区、波多野敬三さん(86)宅裏山のツツジが見頃を迎えており、今年も同地区に華やかな彩りを添えている。ツツジは計800本以上ある。植えたものは1本もなく、全て自生だという。場所は関市役所からクルマで1時間弱、かつて鳥屋市小中学校が建っていた不動堂近く。大きいもので3mの高さがある。毎年、新聞に掲載されると関市街はもちろんのこと、可児市などから多くの方が見物に来る。

 

 

 一昔前は草場だった

 一昔前、裏山は雑草が無数に生える「草場」だった。管理している波多野さんは、田んぼで米づくりをしていることから、夏から秋にかけて裏山で草を刈り、自宅の小屋で次の年の田植えの時期まで保管し、田植えの時期になると保管していた草を肥料代わりにしていた。時代が進歩し、30年前から肥料がお店で販売されるようになると、草を田んぼの肥料としてあげる量が少なくなり、草を刈る量が少なくなっていった。すると、今まで刈ってしまっていたツツジが生えだした。20年ほど前から、見栄え良くなるよう、ツツジを保護しながら生えてくる雑草を刈るなどして管理している。

 

希少な植物を守りたい

 波多野さんは、父親の影響もあり、60年ほど前から植物が好きで、山仕事に行ったときに珍しい植物を見つけるたびに鉢に植え替えるなどして自宅敷地内で栽培している。

 管理するようになったきっかけは、希少となりつつある植物を守ろうと思ったからである。ツツジの他にも見かける機会が少なくなりつつある、ツツジやササユリ、カタクリの花は一昔前、いたるところにあり、珍しい存在でなかった。しかし、獣が増え始めてから、イノシシは球根を掘り、シカやサルは新芽を食べる獣害被害によって激減していった。その影響で希少な植物を絶やしたくないという想いで集めるようになった。

 時期になると、上之保温泉「ほほえみの湯」裏にある「花の森公園」に咲くササユリを植えたのも波多野さんだ。

 

波多野さんの夢

 「生活の糧にはならんけど、鳥屋市じゅうツツジでいっぱいにしたい」と夢を語る。

 

 今月いっぱいは見頃だという。

 

 

2018年4月19日発行

 

 

 

タナカ新聞とは・・・??

 

岐阜県関市上之保地域で関市地域おこし協力隊として活動する田中利弥(私)が、上之保地域で独自の目線で見つけたヒト・モノ・コトを取材し、不定期で発行。

 

〇掲載場所:上之保生涯学習センター・上之保温泉「ほほえみの湯」

 

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